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それからまたすぐ電話がかかって来た。また『ルカ』だ。
しかも、あいつの背後から流れるメロディー…竜彦は背筋がゾッとした。このメロディー、自分のマンションの前の信号機じゃねえか。もうそこまで来てんのかよ。足音が段々重くなって来た。 チェーンソーの音がスネアドラムのように竜彦の耳に染み込んで来た。 『今ねーあなたの部屋の一つ下の階なのー♪』 そこで電話が切れた。 竜彦はDVDが点けっ放しだったことに気付いた。 画面には、口を血に染めたゴスロリ・ガールがチェーンソーを赤子のように抱き抱えながら階段を上っていた。 また電話が鳴った。 竜彦は完全に諦めていた。 『私ルカ』 『今、俺の』 『私の』 二人の声が重なった『後ろにいる…』 と、そこで電話が切れた。ドアを見ても誰もいない。テレビから落語が聞こえて来た。 振り返ると、落語が放送されているテレビ画面の下部に『このディスクは再生できません』の字が。 竜彦は胸をなで下ろした。 結局そのDVDの代金で別のDVDを借りることにした。今度のはギャグアニメ。これなら辛いことなど忘れられそうだ。 |
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