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ご無沙汰エロネタ

今回はボーイズラブ路線。

初語り手の一人称不使用

キャラデザインは、外部委託にしようかと考えている


事件は6月の第2金曜日の夜、孝也の部屋で起こった。彼の両親はいつもの如く、仕事で留守にしていて、そこには、孝也と、彼の年下の幼馴染である、高松祐太がお茶と世間話をたしなんでいた。
その様子を、『何者か』は木の上から見ていた。
2人はその様子に全く気づいていない。
『何者か』は木の上からすーっと窓を降り抜け、祐太の中へ入っていった。すぐさま祐太はばたんと気絶した。

「祐ちゃん!」

孝也が駆け寄ったその時、彼は何事もなかったかのように、されどいつもと違う腹黒さを滲み出させた顔でこう言いながら、孝也をベッドの上まで押し倒した。

「うん、でも何だか眠たくなっちゃった。一緒に寝てもいいかな?」

その背後からは黒いオーラが出ていた。
孝也はめまいを覚えた後、無意識のうちにメガネをはずし、そのままばたんと倒れた。
しめた、とそいつは黒い笑みを浮かべ、孝也の着ていた制服の上部分をぷちぷちとはずし、下半身をまるで、包みを開けるかのような手つきで脱がせていった。 作業を終えると、彼は自分の服をすべて脱いだ。それから、孝也の体の上にぴょんと乗った。その時彼は思わずぎょっとした。孝也が目を開けていたのだ。彼は先ほどの自信なさげな声とは正反対の、大人びたしゃべりでこういった。

「お前、祐太じゃねえだろう。」

そのときの表情は、いつものおどおどした感じではなく、整った、でもどこか気だるい感じがした。
祐太はあっさりと両手を挙げた。

「ああそうだけど。俺はハイド。地獄の魔王さ。」

孝也は少し無関心そうに一声上げると、自己紹介をした。

「俺はヴィンセント・ネッド・スターシブル。吸血鬼さ。」

その後彼は自分の胸をぽんぽんと叩きながら、こう付け加えた。

「こいつは俺の器だ。あいつ、やばいと思って俺を呼んだのかな。まあ、器の姿をとるってのも悪かねえんだけどな。」

ハイドは黒い、でも今度はイタズラっぽい笑みを浮かべた。

「ほおう、おもしろそうじゃねえか。俺の首にでも噛み付くのか。」

「や、それはできない。器の性質までは乗っ取りきれてねえからな。」

ヴィンセントは時計を見た。午後七時30分。まだ両親は帰ってきてない。

「さて、はじめますかね。」

彼はハイドの背中に手を回した。とたんにハイドの顔が赤くなった。

その直後、尻のあたりに指らしきものが触れ、トコトコとそいつらが進んだ後、彼のからだに衝撃が走った。

「落ち着け…。」

そしてその指は、再び背中まで這い上がっていった。それと同時進行に、不埒(ふらち)で官能的な侵入者はハイドを犯し続けていた。

「心配すんな、走った後とおんなじだ。」

ハイドはいわれるがままにしていた。人の言うことに抵抗を感じなかったのは、ジョディの頼みごとと、先代魔王の命令と、こいつだけかもしれないと思った。

「本当は血ぃ吸いたかったけど、お相手が器のマブダチだからこれしかできない。」

そうちょっと申し訳なさそうに言うと、刺したものをのろのろと抜いていった。その間はいどは、心では快感に痺れていたが、肉体では喘ぎながら泣いていた。
抜き終わると、彼には疼きとほんわりとした何かが残った。されどそれもつかの間、首にでろりとしたものが走った。このあと、唇を奪われたのは、予想だにしなかったことだった。

「っ……、んっ…。あっ…。」

さすがの魔王陛下も、口の中に侵入してくる舌には、抵抗できなかった。噛もうと思えば噛んでしまえるのだが、そんなことをしようという想いよりも、このままずっとこうでありたいという想いがはるかに強かった。

5分ほどして、ヴィンセントは口から体全体へ、順をおってハイドからゆっくりと放していった。

ぽすん、とハイドはベッドに座らされた。ヴィンセントは服を着替えていた。

「お前の分はここにおいておく。早く着ねえと風邪引くぞ。」

俺のこと本当に気に入った見てえだな、とハイドは制服に手を伸ばしながらそう思った。
着替え終わると、彼は祐太の肉体から出て行った。

「あばよ、またあおうぜ。」

こういい残して。

ヴィンセントは無言で手を振った。残された祐太は目を覚ますや否やこういった。

「あの…君誰?」

ヴィンセントは机の上の小さな置き鏡を見てびっくりした。鏡には金髪の青年の姿が映っていた。彼はちょっと考えると、自己紹介をした。祐太は十字を切ろうとも、恐れるような行動も見せずに、自己紹介をした。

「お前、怖くねえのか。」
「ええ、まあ…。」

まっすぐにヴィンセントを見詰める祐太の顔つきは、ハイドみたいなノーティーさ、つまりはイタズラっぽさや、腹黒そうな感じはなく、純粋な少年の表情だった。

「じゃ、これからも宜しくな。」

差し出した華奢な手に、祐太は握手をした。
ちょっと、ぬるい手だった。

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