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ちょい怖でちょいグロ。
MHS見た直後に書きましたが、別にこのアニメが残酷な作品だということではありません。

ギィ、ギィ、ギィ。ここはとある学生寮。俺は今、ひとつ上の階のトイレに向かっている。トイレはそこにしかない上、床板が木製であるがゆえに軋みまくるのだ。学園一のワルで通っている俺でもこの音は耐えられない。

今、軋む音が二重になった。なんとも不気味な音だ。―まてよ、この場には俺しかいないはずだ。…いやまてよ、俺と同じでトイレに行く奴かもな。なら一人じゃないだけましだ。かくして俺は振り返らないことにした。

のぼり終えようとしたその時、荒い吐息を感じた。尋常じゃないと思った俺は思わず振り返ってしまった。
 水玉模様のように血に染められたネグリジェを着た貞子みたいな女が俺の喉元に手をかけていた。
 「二人で一緒にいよう…。」
 その声はかすれていて尚且つ消え入りだった。俺は恐怖のあまり、いつも一緒に寝ているテディベアの名を叫んでしまった。
 「ミッシェール!!!!」
 当然この寮の連中が野次馬として駆けつけてきた。
 気がついたら、あの女は倒れていた。
 腕の辺りから血があふれていた。
 「触るな!」
 同じ階の野本傑が俺を止めた。
 「まだ生きているかもしれないぞ!!」
 そうわめく奴の言葉とは裏腹に、女はもう息をしていなかった。
 「隆ちゃんがやったの!?」
 隣の部屋の川本ミンが俺のそばにやってきた。
 「俺じゃねえ!」
 俺は自分の首を指した。
 「あれ?こいつなんでここにいるんだ?」
 ひとつ上の部屋に住んでいる俺の舎弟の友田正男がそういった。
 「どういうことだ」
 「こいつ、ずっと家に閉じこもって自傷行為ばっかしてたんすよ。」
 「んじゃあ、そいつの顔を俺は知らないわけだな。そもそも俺もあまり学校に来てなかったし。で、そいつは誰なんだ?」
 「えっと兄貴達と同じクラスの…」
 肝心の部分がパトカーの音にかき消されちまった。まあいい、明日HRに出て確認しよう。

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