しまった冒頭プロットの紙どっかいったorz
最初はグロ路線で行こうと思ったけど、やめました。でも、死にネタなのは相変わらず。
ここはとあるフィルタリングソフト会社の、経理部門。2人の女性がパソコンのキーをカタカタ叩きながらおしゃべりをしている。
「ねえねえリク今日の星占い見た?」
「見た見た。香織は確かおひつじ座だったよね?」
「そうなの。だから今とっても幸せな気分なの。」
「いいなあ。あたしは2位のおうし座だよ。」
営業とか企画とかに比べたらまだましである。
企画は毎日毎日仕事の関係上死体などといった見たくないもの見なくてはならないし、営業はノルマノルマノルマである。
経理は、多少理系の知識は必要で、一日中パソコンに向かってなくてはならないが、ある意味ほのぼのしている。まあ、他の2部門より、幼い連中ばかりが集っているからなのだが。一人を除けば。
ハイヒールが上下する音が聞こえてきた。派遣社員の馬場 麗美だ。彼女はこの仲では結構きつい女だ。化粧も濃いことは、よくネタにされている。彼女はリクと香織の間に割ってはいるなり、こう怒鳴った。
「あんた達、あんな子供だましにまだだまされているの!?バカじゃない!!」
とたんに2人の女性社員は、給湯室へ逃げ込んだ。
「麗美さんなんでぷりぷりしてるのさあ。」
「星占いでどんけつだったにきまってるもの。だって今日のさそり座最下位だもん。夜に気をつけろというアドバイスがあったけど。」
「まさか。麗美さんが信じるわけないでしょ。」
「気づいてないだけかもよ。」
「まったく、星占いなんてあほらしいわ」
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午後5時。都内の某ファンシーショップ。ここは裏通りにあるが、女子高生のたまり場である。
そんなところに麗美はやってきた。彼女が来たとたん、入り口の前の段差にしゃがんでいたベージュのブレザーの女子高生数人が散った。
「いらっしゃいませえ」
気弱そうな店員が麗美を見て顔を赤くしながらそう言った。
麗美は乱暴そうに棚に合ったドクロキャラのクッションを乱暴にレジに突きつけた。
「これちょうだい」
一瞬沈黙は流れたが、店員は素直に金額を計算した。
会計を済ませて店を出るときも、麗美は入り口にたむろしていた、先ほどとは違う女子高生を散らした。
「これで不幸にならずにすむわ」
そう呟く麗美を見た女子高生の一人は口をあんぐりとあけていた。
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その夜、彼女の携帯電話に一通のメールが来た。差出人は、知らない人からだった。不思議なことに麗美はおかしいとは思わなかった。
中身はありきたりなチェーンメールだった。でも、生来怖がりの麗美は、そっちに気を取られてチェーンメールを受付嬢に送ってしまった。
「これで私は不幸から開放されるわ。」
麗美は例のクッションを抱いて仰向けにベッドに倒れこんだ。
その時だった。携帯電話が鳴り出した。着信だった。間に合った。
「はいもしもし。」
「もしもし麗美ちゃん?」
電話は例の受付嬢だった。
「基井さん?」
「あんたなんか大嫌い!!地獄であったら覚えてらっしゃいよ!!!!あんたのせいであたしが地獄送りにされたことを!!!!」
彼女はそうまくしたてた後、断末魔の叫びをあげた。何わけのわかんないことを言ってるかしらと思い電話を切ろうとしたその時、別の女の声がした。聞き覚えのある声だった。
「あーあ、あんたの臆病風のせいで人が一人死んだ♪」
「その声は…死亡!?」
「あんたって記憶力いいのねえ。」
「あんたが送ったのかよ!?」
「ええそうよ。私以外のこのメールを送った側も受け取った側も不幸になる手紙よ。送らなければ今頃彼女は退屈な毎日を過ごしていたろうに。」
「どうしてくれんのよ!!」
「まあ、あせらないあせらない。今からあんたを送る準備をするから。」
「え…」
とたんに携帯電話が赤と紫と黒のまだら模様だけになり、麗美を吸い込んだ。彼女は断末魔の悲鳴を上げた。
あれから1年後、受付嬢の遺体が彼女の自宅のマンションのごみ置き場から、麗美の遺体がとある海岸で、それぞれごみ袋に入った状態で見つかった。死後1日しか経過して内容いないように見えた。
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