劇中に出てきた曲を、実際にYoutubeで聞いてみたら(※以前カラオケで歌ったことあり)、オケヒがバリバリに聞いた曲だった。 ついでに、アーティストのほかの曲を調べてみたら、案の定アニメにたくさん曲を提供していた人だった。
「あら、覚えてなあい?あたしよ。死亡よ♪貴方を殺しに来たの♪」
ロリータガールは可愛らしく答えた。
「しほさん、なんで…。」美亜は衝撃を受けた。
「死亡か、あんた死んだんじゃないの?」
「死んだわよ、ボコボコにやられてねえ!!!」
志穂は乱暴に手招きした。すると今この髪が再び体躯を持ち上げた。志穂も、今子の体躯とともに20mほど浮かび上がり、建物の屋根に上がった。
「さあ、私の屈辱をたっぷりと味わってね」
「やめろ!!」孝也が手を差し出した。
「僕も元いじめられっ子だから言わせてもらうけど、殺した奴を殺し返しったて、どうにもならないよ!!」
とたんに彼の差し出した手が黒いこうもりの群れになってしほにまとわりつきだして―しほに踏み潰されて、カメラの上に捨てられた。
「私は今まで苦しめられてきたわ。雑巾の水飲まされたり、窓からぶら下げられたり、かと思えば、手の甲に唾を吹きかけられたりねえ。だから私はこの人でなしどもを殺していったわ。」
しほの服は血に染まりきっていた。髪も血に濡れている。
「何だか手が疲れてきちゃった。」
しほは、手を解いた。今子が20mの高さから、おっこちていって……………………
孝也は肉体をこうもりに変えて彼女を救おうとしたが、無駄だった。
色紙は血にまみれていた。
「それにミア、そう、あんたよ。あんたってのろまねえ。1ヶ月もかかるなんてマジありえないわ。ま、肋骨折らせる程度で済ませるわ。」
しほはとび蹴りのポーズをとると、そのまま急降下した。みなが目をそらしたり美亜に駆けつける中、骨の折れる音が響いた。
美亜の前に祐太がいた。
「あ、あんた、その、今子さんってのと同じことしてんだよ…いい加減気づいてくれないかな。これ以上人を悲しませるのは、よそう…。」
祐太は胸を押さえて倒れこんだ。
「おいっ、救急車を呼べえっ!!」
辺りは先ほどより騒がしくなった。
美亜は悲しそうな顔をして、目の前に十字を切った。
しほの足元にぽっかりと黒い穴が開いて、そこに彼女は吸い込まれるように堕ちていった。
「…これで、よかったのよね。今子さん。」
美亜は気の抜けたようにつぶやいて、がっくりとその場に崩れた。
あれから1週間ほどが経った。祐太は今も入院中だけど、始業式は根性で出た。美亜も時折見舞いにいっている。
フィラデルフィアの公演のスケジュールに影響はなかった。
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